最後に更新してから大分時間が経ってしまいました。
結果からお伝えすると、統計学の博士号を無事に取得することができました。
取得後すでに数年経っているのですが、無事取得できたことにホッとしております。
ただ、やはり研究は困難やストレスも多く、博士課程在籍時にブログを更新しようと思っても
(読んでくださる方には失礼ながら)それどころではなかった、というのが正直なところです。
当たり前ですが、博士号取得というのは簡単ではないな、と思いました。
改めて振り返ってみると、賛否はあると思いますが、
(あと、私がたまたま運がよかったということもありますが)
仕事をやめて留学して本当に良かったと思います。
いくつか思うことを書かせていただきます:
1.好きな研究に時間を費やすことができたのが良かった
やはり研究がしたかった、ということもあり、片手間ではなく、
それを本業として時間の許す限り取り組むことができた、というのは大変良かったと思います。
いろいろと苦労も多かったですが、今思えば大変幸せな時間を過ごすことができました。
2.やりたいと思ったタイミングで行くことができた
以前も書かせていただいたかもしれませんが、タイミングというのは大事だな、と思います。
いまコロナ禍でon siteではなく、リモートで授業を受けている方もいらっしゃると思いますが、
実際こういうことが起ころうとは、私の留学時には想像もつきませんでした。
(リモートで授業等を行うことの利点などもいろいろとあるとは思いますので、
一概にon siteのほうが良いとも言い切れないとは思いますが)
それとは別に、今からまた博士課程に進学したいかというと、その気力がわかない、修了できる自信がない、というのがあります。
近い将来やればいいや、と思っていても後々様々な理由でできなかったり、気持ちがしぼんでしまったりということもあるので、
やはり「やろう」と思った時がベストなタイミングであり、私の場合は自分が留学すると決めた時、そしてオファーを頂いた時がベストなタイミングだったな、と振り返り思います。
おそらくあのときに決断していなければ、博士号取得は無理だったと思います。
3.学び始めるのに遅すぎることはない。けれども・・・
学び始めるのに遅すぎることはない。
よく言われることですが、その通りだと思います。
留学したとき、私は周りの同級生から年齢が一回り上でしたが、それでも自分にないものを学び、
他の人がやってない、自分の研究を行うことができました。
以前書かせていただいたかもしれませんが、留学前に「大学に行って勉強するのは、定年後でもできる」というお言葉をとある方から頂きました。
それもその通りだと思います。
ただ、学ぶだけでなく、その後、学んだものを使って仕事・研究を行いたければ、
学ぶに早いに越したことはないとも思います。
なので、「学び始めるのに遅すぎることはない。が、早いに越したことはない」
4.必ずしも「有名大学」でなくても
私はオファーを頂いた大学のことを全く知らなかったわけですけど、
結果的に良い大学に巡り合うことができたと思います。
特に自分の専門分野に強い大学などが全くわからない場合、
(修士の学生などでしたら指導教官に聞けば良いですが、社会人ではわからない場合が多いのでは?)
ある程度「知名度の高い」大学を目指すというのは、ある意味当たり前です。
といいますのも、そのような大学では、多くの分野において他大学よりも研究レベルが高い場合が多いからです。
ただ、では「知らない」大学からしかオファーをもらえなかったからといって、留学をあきらめるべきか、というと必ずしもそうではないと思います。
大学のランキングや、専門分野の先生方がどういう研究を行っているのか、
大学の場所、キャンパス、先に留学された先輩方のお話などをネットで検索してみて、
実際に行く価値があるのか、お金を払う・数年を費やす価値があるのかを考えてみてください。
自分が知らないだけで、実はすごい大学だったり、実は自分が行きたいと思っていた大学だったり、ということがあるかもしれません。
それ以外にも、指導教官になる人がすごい人だったり、大学の環境が自分に合っていたり、その国が自分に合っていたり。
もちろん、全く合わない場合もあると思うのですが、ただ自分が知らない大学だからといって、すぐにオファーを断るのではなく、再度リサーチを行いましょう。
個人的には米国の気候の良いカルフォルニアで研究生活を過ごしたかったですが笑、
英国に行けたからこそ英国での生活を経験できましたし、無事に博士号取得できましたし、
それはそれで良かったかな、と。
5.悔いのない人生を
留学と博士号取得は私の夢でした。
もちろん、入学試験・選考で入学が叶わない場合もあります。
(私も2回ほどMBA受験に失敗しております)
ただ、留学がしたくて、なおかつその機会を頂いたのであれば、留学するべきだと個人的には思います。
いつ人生の終わりが来るかもわかりませんし、後になって「あのとき、留学していれば」と後悔することのないように。
仕事をしながら試験勉強をするのは楽ではありません。
ただ、どうしてもやりたいことがあるならば、やはり頑張るしかないのだと思います。
留学を目指す方々(特に社会人の皆様)には入学後の生活や、
やりたかった研究に専念する、将来の自分の姿を思い浮かべて頑張っていただきたく思っています。
初めまして。イギリス博士課程に留学された方のブログを探してこちらにたどり着きました。
返信削除私も、しばらく社会経験を積んだのち、自らの経験と理論を結び付けたいと思い、博士課程留学を志しました。
私の専門領域が発展しているアメリカかイギリスを候補地に考えております。
博士課程への留学をする際には、どれだけfinancial aidを受けれるかという点がポイントになってくると思います。
アメリカについては博士課程の学生に授業料免除+TA/RAによる給料支給で生活費を賄うことが出来るのは有名な話ですが、イギリスの場合はいかがでしょうか。
uk_phd様はイギリスの博士課程に際してどこかの財団のscholarshipを獲得されたのでしょうか。それとも大学から何らかのaidが出たのでしょうか。
教えて頂ければ幸いです。
Motty様、
返信削除コメントいただきありがとうございました。
確かに、ここまで書かせていただいたものに、financial aidに関して触れてこなかったように思います。
正直、金銭的なことに関しては疎いほうなのですが、結果的にtuition feeなどは社会人生活で貯金していたもので賄えることができました。
留学する前にいくつかの財団のscholarshipに応募しましたが、どれも受かりませんでした。
(もしかすると、応募するのが遅すぎたのかもしれませんが)
おそらく多くのものが若い人向けに設定されており、実際にいくつかの奨学金は年齢制限のため応募することができませんでした。
大学からの奨学金もありませんでした。
大学では私自身TAとして演習の授業などを持ち、それに対して給与をいただきましたが、
それで生活費すべて払えたかというと全くもって無理でした。
TAを受け持つと、あまり詳しくない授業だと少し勉強したり授業に出たりしなければなりませんし、
提出レポートや試験などの採点業務もありましたし、個人的にはTAと自分自身の研究を両立させるのはしんどかったです。
それでも経験はしておいたほうが良いと思ったので、私は1タームあたり1授業しか持ちませんでした。
個人的な経験からの結論としては:
・おそらく何個かTAの授業を受け持つことによって、生活費を(全てでなくとも)ある程度稼ぐことは可能。
・ただ、TAのポジションは限りがあるので、ほかの院生とも競らないといけない。
・試験期間中や長期休暇はTAのポジションもないので、給与がほぼ出ない(試験監督などをすれば少し得られたはず)。
・金額に見合わない負荷(他分野の勉強や採点業務など)を強いられる場合があるので、自身の研究とのバランスを考える必要がある。
・財団のScholarshipには応募するべき。ただ、年齢制限などで受け付けられない場合がある。
もしかすると、同じイギリスでも他の大学ではもう少し状況が良いのかもしれませんが・・・
あまり参考にならず、申し訳ございません。。。